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いつも不安がつきまとう。ほんの些細なことで不安になってしまう。誰にもこの気持ちを理解してもらえない。

不安。

まさか、この感情にこんなにも振り回され、気分が休まらない日々を送ることになるとは思いもしなかった。
きっとこんな思いを抱いている方も多いはず。

現代社会において不安を解消するための方法はとてもたくさんあります。

マインドフルネス瞑想

水分補給

笑い

塩を摂る

EFT

森林浴

書道

片づけ

趣味に没頭

セドナ・メソッド

アファメーション

イメージング

姿勢をよくする

指ヨガ

朝型生活

しかし、誰もが効果を感じられるわけではなく、やり方によっては効果がなかったり、逆効果になってしまうことも多いのです。

私のサイトは、私自身が不安をどんどん大きくしてしまう性格から、不安神経症を患い、闘病生活の先で社会復帰した体験を活かして、今まさに悩む方の助けになれたらという願いを込めて運営しています。

サイト管理人のあやめと申します。

これまで、アナット・バニエル著、瀬戸典子・伊藤夏子訳『脳を変える~活力と変化を生み出す ニューロムーブメント』からその内容を紹介してきました。これまでの記事はこちらから↓

動きが脳を変える~活力と変化を生み出すニューロムーブメント~より

動きが脳を変える~活力と変化を生み出すニューロムーブメント~より2

動きが脳を変える~活力と変化を生み出すニューロムーブメント~より3

動きが脳を変える~活力と変化を生み出すニューロムーブメント~から4

体の動きがスムーズになり、運動や作業がうまくこなせて、心の状態もよくなる。そんなエクササイズが豊富に載っています。今回も、この本から、内容を紹介します。

少しでも楽になるためにご覧ください。

ゆっくりの力を知るー脳の注意をひく

現代社会では、早い(速い)ことがいいこととされています。交通手段が発達し、ファーストフードなどで素早く食事ができ、宅配便が速く届き、SNSやメールなどですぐにコミュニケーションが取れ、調べ物、仕事などでのデータ管理、処理もネットやコンピューターで素早くできる。このような社会です。

仕事、勉強、家事、育児、友人や近所など人との付き合い、趣味、娯楽などやることがたくさんある方も多いでしょうし、このようなことは便利でいい面もあります。でも、早く(速く)することばかりにこだわってしまうと、

私たちは「することリスト」の奴隷になり、いま・ここにしっかりと「存在する人」ではなく、こなす人になってしまいます。

急いでいると、人生を味わうために必要な感じるための時間がなくなり、感じることこそが活力の神髄であることを忘れてしまいます。そのうち、何をしても満たされず、あてもなく彷徨い、活力とは程遠い、ぼやけた感覚だけが残るようになるでしょう。

このような日々を送っている方が多いのではないしょうか。私はまさしくそうでした。時間に追われ、やるべきことをこなすのに精一杯であわただしい。満たされず、充実感もない。もっとやらなければ、という不足感や焦りを感じることが多かったのです。

ニューロムーブメント 思考と行動のレッスン 5-1

今日しなければならないことに、楽になるようなことをプラス1項目します。毎日、10分間ほどはそのことをゆっくりと行います。見えるもの、聞こえる音、匂い・香り、味、手触り、熱さ・寒さなどに集中します。

あまり難しく考えないで、なんでもいいのです。散歩をしたり、お茶を自分で入れて飲むなどでいいのです。

そうすることで、ふたたびしなければならないことを始めたときに、エネルギーが高まり、うまくこなせるようになるでしょう。

科学の研究によると、0.25秒より早く反応するとき、自動操縦モードだということです。注意を向けて反応するときは、0.5秒以上かかるそうです。あまりに早く動くと脳は自分が何をしているかを知ることができません。知る前に次の行動に移っています。

(中略)ゆっくりと何かをするとき、私たちは自動モードで「こなす人」ではなく、しっかりと「感じる人」、「存在する人」になっていきます。

ニューロムーブメント 思考と行動のレッスン 5-2

スロータッチで感じる手に
何でもいいので近くにあるものを選びます。それを聞き手で素早くさっとなでるように触ります。次は、ゆっくりと触って手触り、温度、形などをしっかりと感じていきます。最後に、さらにゆっくりと触ります。

どうでしょうか。早くさっと触ってもあまり感覚は感じず、ゆっくりと触った方が感覚がしっかりと感じられるのではないでしょうか。

ニューロムーブメント 思考と行動のレッスン 5-3

スローリスニングーゆっくりと耳を傾ける
関係をよくしたい相手と話すとき、相手と話を始める前に、数回ゆっくりと深呼吸をし、相手に注意を向けます。相手に質問をして、相手の表情やしぐさ、感情や、声のトーンなどがどのようであるかよく観察してみるのです。

こうしてコミュニケーションをとるときもゆっくりすると、そうでない時よりも、深い受け答えができ、今までとは違う会話ができます。

スローダウンが緊張と不安と緩和する

誰でも不安を感じるものです。私もそうでしたが、不安神経症だとさらに大きく感じるのではないでしょうか。中でも特に、失敗することに対する不安が大きくなってしまうというのはよくあることですね。

私も、失敗することに関して、子供の時からとても強い不安を感じていました。失敗することから様々な悪いことが浮かんできていました。馬鹿にされるのでは、評価が下がるのでは、仕事を失うのでは・・・。こうなると、やるべきこともろくにできないまま疲れ、体調まで悪くなってしまったりもしました。

本には、寄付を集めるためのスピーチをすることになった男性の例が載っています。

彼には、スピーチの経験がなく、大きな不安にさいなまれて、何も手につかなくなってしまいました。そんな中、妻の助言で「ゆっくり」することを取り組むことにしたのです。

彼は、ゆっくりとし、不安の感情や思考をじっくりと味わいました。すると、不安が消え、スピーチの内容に集中することができるようになりました。イメージの中で、ゆっくりと慎重に何度もスピーチの練習を繰り返しました。

本番も、強い不安や緊張を感じました、「ゆっくり」ということを忘れずにその感情をしっかりと受け止めました。すると、すっきりとした頭で話し始めることができるようになりました。

そして、スピーチもうまくいき、寄付金も集めることができたのです。

いつもこのようにすればうまくいくとは限らないでしょう。でも、繰り返していけば、不安や緊張がほぐれ楽になる感覚をつかめるようになります。

豊かな習得への道ーピアニストのゆっくり

ピアニストのセレ二スタの例も載っています。彼女は、演奏会を前に、精神が不安定になり、自信を失っていました。弾いてみると、速くなってしまったり、うまく体が動かず、息が詰まったようになる曲もありました。

うまく弾けなかった箇所を弾くときは、ゆっくりと弾き、その次にはさらに一小節を4倍の時間をかけて、そして、なんとか音楽に聞こえるくらいまで弾くようにしました。そうすることで、自分の体や感覚に注意を向け、硬くなっていた身体も少しづつほぐれてきたのです。

すると、指が流れるように動きが良くなり、弾き方もよくなったのです。気持ちも前向きになり、自信を取り戻すことができました。

ニューロムーブメント 動きのレッスン5

脚はそれほど重くないー「ゆっくり」の力を知る
椅子に腰かけて、足に手を添えてゆっくりと動かすエクササイズです。詳しくは本を参考にしてください。

ゆっくりから速く、そしてまたゆっくりに戻る

ここまで「ゆっくり」することの大切さについて述べてきました。でも、「速い」ことがいけないわけではありません。

「ゆっくり」の段階を飛ばしたり、しっかり学んでいないことを速く行うのは急ぐことです。現代の日本社会において、そのようなことを求められる、求めることは多いかもしれません。でも、そうすると、気持ちばかり焦って、うまくいかない、やる気が起きないということになりやすいのです。

そうではなくて、じっくりと時間をかけて上達すれば、その後は、自動化され、自然と速く、うまくできるようになるのです。

「急がば回れ」といいますが、まさにそうなのです。

アインシュタインは、「自分の目で見て、自分の心で感じている人は少ない。」と言いました。あえてゆっくりとすることは、脳を目覚めさせ、自分の感覚に導かれるための強力な手段です。自分と周囲にとって最善の方法を見つけ、また、それを創り出すことができます。「ゆっくり」は、身体・思考・感情と調和するチャンスをもたらしてくれます。活力を集めるために必要なのは、自分の感情をしっかりと受け止めることです。

忙しい現代だからこそ、ゆっくりしてみる

色々とやることが多く、あわただしい現代社会において、早さが求められます。でも、そんな社会だからこそ、仕事、家事、食事、運動、人とのコミュニケーション粟ゆる場面で”ゆっくり”の力を試してみてはいかがでしょうか。

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